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【暮らしのライフセーバー】今こそ、介護3.0の世界へ
2024.2.23 (金)
2023年冬学期クラス
こんにちは。暮らしの大学事務局のmanaです。
2023年6月より開講した【くらしのライフセーバークラス】。
2ヶ月に一度、定期的に開催し続け「くらしのライフセーバー」となる仲間づくりを行ってまいりましたが、先日ついに今年度最後の開催が終了しました。
現役の介護職の方、看護師さんなど医療関係者の方、ご家族の介護などをされている方などはもちろん、日常でまったく介護に従事していないような人も多数受講されていました。
このクラスで目指すこと
高齢化社会の日本。その中でも地域での高齢化や介護の問題は現実に迫っています。
2025年には介護難民が出てくるとも言われています。
だからこそ、介護の問題はもはや領域や分野に関わらず、誰もが向き合う必要があるはず。
特定の介護士だけに任せるのではなく、地域で暮らす一人ひとりの「視点」や「小さな行動」が、地域の共助の仕組みとして根付いていくことーー。
このクラスではそんな目的のもと、開催してきました。
講師 横木さんの想い
「介護なんてどこまでいってもやっかいものなんですよ。」
「でも絶対いつかは目の前に現れる。だからこそ、介護についてちょっとでも前向きになれる、希望を持てる人が身の回りに、町に増えることで、何かが変わるんじゃないかと思うんです。」
クラス開講のはじめに語られた講師の横木さんの想い。
参加者のみなさんは、この言葉の意味をしっかりと受け止めようと、講師の横木さん・金児さんの話を聞いていました。
誰一人として、経験者のいない唯一の仕事
わたしはこのクラスで学ぶ中で、普段はまったく介護と関係ない日常を送っていますが、介護についてものすごく考えさせられました。
そして、気づいたのが、介護は経験者のいない仕事だということ。
つまり、介護の仕事をする人に、介護経験者はいない、ということです。
だからこそ、介護者は本気で向き合うしかないし、どこまでいってもコミュニケーションに尽きると感じました。
「介護3.0」の考え方として学んだのは、
要介護者がその人らしい人生を取り戻すこと、その媒介となるものが介護であり、結果的に要介護者一人一人の夢をかなえるということでした。
その人らしさにしっかりと目を向けて、可能性を捉えることによって、目の前の介護を必要とする人がどうしたいのか、どんな人生を生きたいのか、言葉になりきらない声が聞こえてくるかもしれないと。
お年寄りを変えるのではなく、プロがやり方を変えるのって当たり前でしょう?
と明るく語る横木さんたちの言葉には参加者の多くが心を打たれたのではないでしょうか。
でも、これって実は難しいことではないよ、ともおっしゃっていました。
地域に当たり前にあった「支え合いの文化」があるのだから、ケアをするのは、なにも専門職としての介護者に限らなくてもいいはずですよね、と。
暮らしのライフセーバー
このクラスで学んだ大切なポイントの一つに、
介護という仕事は 相手の生活に土足で踏み込んでいるという事実からは抜け出せない、ということを理解しておかなければならない
というお話がありました。
長年、親やパートナーの介護をし続け、積もり積もったストレスで、当たり前にあった家族の絆すら壊れてしまうこともある。
さらには最期に立ち会えないままお別れになってしまうこともある。
でも、介護が介入することで、そんな家族との絆を結びなおすことだってできる仕事だと捉えることもできると思いました。
日本の人口はどんどん減っていき、高齢者人口がさらに増えていく時代。
でも、その人たちがいたから、今のわたしたちが生きているし、今暮らしている町がある。
だからこそ、一人一人のちょっとした気づきや行動が、その積み重ねがまた、自分たちの未来も変えることになるかもしれない。
暮らしのライフセーバーには、そんなきっかけの先駆者としての役割もあるのかなと思いました。
このクラスは、来年度も開催に向けて計画中です!
さらにアップデートして帰ってくるのをお待ちください✨
mana